AT限定を選ぶ理由
近年車を持っている若者が減少している、つまり若者の車離れが進んでいます。
ただ、車を持っている若者が少ないとはいえ、新しく免許を取得する人は一定数います。
その特徴として、ミッション車を運転できる若者は少なく、オートマチック限定免許を取得する人が非常に多いことがあげられます。
警察署が行った運転免許統計によると、新しく免許を取得している人のうち、オートマチック限定の人は、なんと全体の約68.2%を占めています。
さらに、日本では販売されている新車のうち約98%が、オートマチック車だというデータもあります。
結局、ミッション車を運転できる免許を取得したとしてもミッション車に触れる機会が少ないため、ほとんどのユーザーがオートマ限定の免許を選択しているんです。
年々増加しているオートマ限定免許を選ぶ人の数ですが、その傾向はこれからも多くなると予想されています。
ちなみに、日本とアメリカではオートマチック車がかなり普及していますが、ヨーロッパではミッション車もまだまだ数多く走っています。
ヨーロッパでは、車は趣味・ステータスというよりも移動手段という考えが強いため、頻繁に買い換える人が少なく、ミッション車人気が未だに高いようです。
日本は国土が狭いものの、車の台数が多いため慢性的に渋滞が発生します。
特に、高度経済成長期にマイカーを持つ人が爆発的に増えたことで、都市部が常に渋滞していることに加え、年末年始・お盆などの帰省シーズンでは常に高速道路上に渋滞が発生しています。
渋滞が多い日本では、低速でも故障が少なく運転しやすいオートマチック車の人気が高まるのは納得できます。
ミッション車の方が運転する楽しみがあるという方は多いものの、実用性が低いからわざわざミッション車に乗る必要がないという方も少なくありません。
女性はほぼAT限定
各教習所や地域によって違いはありますが、新たに免許を取得する男性のうち、半分程度はミッション車も運転できる普通免許コースを選択しています。
一方で、女性はミッション車も運転できる普通免許コースではなく、オートマチック限定の免許を取得している人がほとんどです。
オートマチック限定免許の方が、ミッション車運転できる普通運転免許コースよりも費用が安く、技能単位、つまり実習時間が少ないという特徴があります。
より取得しやすい免許であるという点も、オートマ免許取得者が多い理由と言えるでしょう。
クラッチ操作やシフトチェンジなど、難しいと一般的に思われている操作に抵抗を感じ、オートマチック車を選ぶということも考えられます。
一昔前とは違いスポーツカーなどもオートマチックになっているため、ミッション運転できなければ好きな車に乗れないということもほとんどなく、オートマチック限定で免許を取得する人は今後も増えると予想されます。