最近増えている右直事故とは？

右直事故とは、交差点を直進する車と右折しようとする車による事故で、バイク事故の中では最も多く発生している事故の一つです。
多くの場合、右折しようとするバイクと、対向車線を直進する自動車が衝突するという右直事故が起こりやすい傾向にあります。

スピードを出して直進する自動車に対して、右折するために速度を落としているバイクとの速度差が大きく、事故が起こるとライダー側のダメージがとても大きくなりやすいという特徴があります。
バイクと自動車との事故ではなくバイク同士でも、この速度差が大きいことによって自己のダメージは大きくなりやすく、その点でライダーにとってはとても危険な事故と言えます。

どんな時に右直事故は起こりやすいのか？

右直事故は交差点で起こりやすいのですが、必ずしも交差点でしか起こらないわけではありません。
例えば、右側にある駐車場や道路へ進入したいバイクが右折の合図を出し、対向車線にいる車が「お先にどうぞ」という合図を出してくれたとしましょう。
ライダーはサンキューという感謝の気持ちを持って道路を右折するわけですが、その時に車の横をすり抜けて直進してきた別のバイクと右直事故を起こすこともあります。
これはサンキュー事故と呼ばれていて、近年ではとても増えている事故のタイプとなっています。

ライダーの精神的な状態によっても、右直事故は起こりやすくなります。
例えば渋滞に巻き込まれてイライラしている時には、どうしても周囲の状態を冷静に判断できなくなってしまったり、起こりうる可能性を予測できなくなってしまいます。

バイクを運転するライダーなら、誰でも1度ぐらいはヒヤリとしたことがあるでしょう。
右直事故に関して言えば、経験値が高いライダーよりも経験値がそれほど高くない若年層のライダーの方が起こしやすい傾向があります。
その理由は、自身が右折する際に対向車が死角から飛び出してくるかもしれないという危険を予知できないからです。
これまでに何回かヒヤリとした経験がある人なら、右折する度にそうしたリスクを懸念してより慎重に注意深くなることができますが、うっかり気を抜いた時に右直事故が起こりやすくなってしまうので注意しなければいけません。

右直事故だけではありませんが、バイクは自動車と比べて事故を起こしたり巻き込まれるリスクは高いという統計があります。
「注意一秒、怪我一生」という言葉があるように、一瞬のうっかりや気のゆるみ、そして注意散漫が大きな事故の原因になってしまうかもしれません。
どんな時にもどこからバイクや自動車が飛び出してくるか分からないと注意することで、右直事故を始めとするバイク事故を予防できるのではないでしょうか。