ただのレトロバイクではない「カワサキ車Z900RS CAFÉ」の車種紹介
カワサキを代表するバイクとして有名なZ900RSですが、そのドレスアップバージョンとして登場したのが「Z900RS CAFÉ」です。
まずZ900RSの歴史から軽くおさらいしていくと、もともとカワサキのバイクは「Z1」から始まったと言ってもよく1972年に初代モデルが登場してから今日まで時代に合わせたモデルチェンジをしながら脈々とその系譜は受け継がれてきました。
「Z」ファミリーの中には「ZR400」や「Z400」「Z1000」など歴史的名車も多く存在しており、これらは共通して大排気量ロードスポーツということで開発をされてきました。
「Z900RS」もそんなレトロなクラシックバイクということで旧車のデザインがそのまま採用されており、カワサキでもキャッチフレーズを「レトロスポーツ」として販売しています。
ただしこの「レトロ」というのはあくまでも見た目部分を言っていることで、性能面では近代的な装備を搭載しておりカワサキらしい足回りのよさを体感することができます。
基本スペックと特徴的な構造
Z900RS CAFÉはそのベースモデルであるZ900RSと動力やフレームなどの構造はほぼ一緒で、その外観部分のデザインに変化をつけたというところがポイントになっています。
搭載されているエンジンは水冷4ST並列4気筒DOHCバルブ948ccで、最大出力は111ps/8500rpm、最大トルクは10.0kg-m/6500rpmとなっています。
900ccを超えるバイクは日本国産バイクでは珍しい方で、実際海外への輸出が多くされているモデルでもあります。
極端な言い方をすればZ900RS CAFÉというのはZ900RSのカスタムカーという印象で、本格的なレーシング仕様の動力をより高速で体感したいという人向けのモデルと言えます。
レーシングモデルでありつつも、どこか懐かしい雰囲気の外観をしていることから街乗りでも抵抗感がなく長く付き合うことができるデザインであることも魅力です。
Z1の魅力と歴史的な流れ
最初にも少し触れましたが、カワサキのバイクの原点と言ってもよいのが「Z1」シリーズで、特に80~90年代のバイクブームではZ1に乗ることが一つのステータスになっていたということもありました。
ホンダのCB750が登場し大人気となったのちにその上を行く排気量の900ccバイクとして登場をしたのが900スーパーフォアという車種でこれがいわゆる「Z1」という通称で呼ばれていました。
その後80年代後半にカワサキでは同じくレトロクラシックなバイクとして「ZEPHYR(ゼファー)」というモデルを販売していましたが、その後ゼファーが生産中止となったことによりレトロ路線のバイクはZシリーズを残すのみとなりました。
ただZシリーズも一時生産中止になったこともあり、その後復活を求める声に答えるという形でZ900RS が登場しました。
Z900RSとZ900RS CAFÉの一番大きな違いとなっているのがカウル装備の有無とライディングポジションがアップライトか前傾かということで、基本スペックは同じものの乗車をしているときの印象はかなり大きく異なります。